2014年9月3日水曜日

3.設計コンセプトとそのエビデンス(BLJ100時間開始までの取り組み)

コンセプト

私たちが掲げるコンセプトは
「“島時間”の魅力を訪れた人に伝える」
です。
 
石垣島には、「朝涼しい時間に起きる」「台風がきたからお店を閉める」「夕方涼しい時間から集まる」・・・
といった、石垣島固有の環境が作り出す“時間” とともに、のんびり・ゆっくり生活する”島時間”が存在します。
この時間は、人々の生活を健やかに・豊かにしています。

その生活を感じ、その生活に入りこんで過ごすことを創造することによって、石垣島のより深層的な魅力を引き出します。

不定期な営業時間 法定速度通り走る車 海で遊ぶ
※写真は現地からの意見者から提供していただきました。

コンセプト作成のエビデンス


1.石垣島の観光業発展の問題点の抽出

私達はプロポーザル制作時から、石垣島の活性化のためには、「観光業の発展の問題」があり、その背景には「島外の人と島内の人の関係」があると考えていました。具体的にどのような関係性をもち、意識の違いがあるのか。
その問題発見にあたり、遠隔である石垣島に対し、いかに接近してその問題点をどのように捉えるかが重要でした。

1-1.ビックデーター解析におけるテキストマイニングでの分析
私達は現地における声を拾い上げるため、Web上のオープンデータを収集し、テキストマイニング(日本語文章分析)によって重要なワードとそれらの関係を捉えました。
図1 石垣島在住者の発言を抽出した共起ネットワーク図

図2 石垣島非在住者の発言を抽出した共起ネットワーク図

図1、図2では用いられている言葉の多さの主に注目した。そこで石垣島に対するイメージが島内外の人々で大きく差があることに気づき、以下の品詞抽出型の分析に切り替え、より詳細にWeb上の人の発言を分析した。

図3 石垣島在住者の言葉抽出による共起ネットワーク図
図4 石垣島非在住者の言葉抽出による共起ネットワーク図




島内のひとにとっての魅力は「ゆっくり」な「スローライフ」にあることが分かりました。これは石垣島固有の環境から生まれた魅力であり、島外の時間にはない「健やかな」時間です。

しかしながら、島外から訪れた人は、一般的に感じる「海」や「食」といった魅力しか届いていないということがわかりました。


それは、いわゆる「観光業」が一方的に石垣島の表層的な魅力(海の綺麗さ、海の青さ)しか伝えていないということが原因であると考えられます。島外から訪れた人に、その風土から生まれる「時間」を島民と同じように感じることが、求められています。
私達は、それを問題点として捉えました。


そこで島民の生活に島外から訪れた人が引き込まれるような、生活のなかから自然と魅力を伝えることのできる場を作り出します。
石垣島にとってだけではなく、海を越えて資産となる健やかな島時間を創造します。




2.石垣島モビリティの問題の抽出
石垣島リサーチの結果から、島内を走るバスの本数が少ないということがわかりました。モビリティの改善は、観光客等の島外の人にとっては、この場所に訪れやすくなったり、島を移動しやくなったりします。島民にとっても普段の生活における移動手段として利用できます。


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